予想外の伝説(シーズン4)
- 2008/07/09
- 所謂日記 /
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明日は5時起き大阪出張。それでもこれだけは書かずにいられない。
考えてみるとここ数年、七夕の夜の天気が崩れるとかどうとかTVから流れてはいるものの、実際にはさして気にすることはなかったのである。何故と言って、七夕の数日後には毎年必ず織姫と彦星の逢瀬がどうなろうが気にしていられないようなイベントがあるからである。
そうだ、7月は健康診断の季節だ。⇒ シーズン1・ シーズン2・シーズン3
シーズン4ともなれば前置きはいらないであろう。例によって空の胃袋をバリウムで満タンにする不快感、そして落ち着きなく自宅個室が恋しくなる午後のひと時。就業時間内に健康を診断しちゃってくれるわけだから勿論ありがたいことではあるのだが、気持ちはどれだけありたがっていても重い胃袋と爆弾を抱えた腸は納得してくれないものである。
不安と爆弾を抱えた状態でデスクに向かっていると、同僚の人が爽やかに個室から帰ってきたりするのはそこはかとなくむかつくものである。それでも今年を乗り切れたのは、T青年の存在が大きい。
この1年、何かの折に「いやいや、バリウム飲むのってかなりしんどいですよ」「何がしんどいって、あいつはまるで”飲むセメント”なんですよ。飲みづらい」「発泡剤。こいつもかなりやばいです。奴は口の中で即座に発砲しやがる上に、胃の中に落ちたとたんにゲップが出そうになります」「でも、ゲップしたらだめなんです。これは辛いです」と、びびらせておいたT青年。今年は、今までにない伝説を彼に期待せずにはいられない。
昼食の喫煙タイム。
どうでした。飲めましたか。
「大丈夫でした。けっこー辛かったですが、飲めました」
え、ゲップは。
「頑張りました。それでも、まさか乗った台自体が動くとは思っていなかったんで、かなりびびりましたよ」
何か伝説は。
「いや、もう完璧ですよ。問題なく。それにしても胃が重いですね」
これはどうしたことだろうか。期待のエースがここまで裏切って良いものだろうか。私の彼にかけてきた1年間の期待は。何だこの普通の世間話風な答えは。
そこに、やはり今年バリウムデビューのMa氏登場。他の同僚の人が彼にどうであったか聞くのだが、彼はそれには答えず笑いながらT青年を指差す。
それを受けてT青年が語り始めた。
「あ、思い出しました。バリウムの前に身体測定したんですが、何かものすごくバリウムのことで頭がいっぱいで。最初に身長測るじゃないですか」
健康診断の最初は受け付けである。受付直後にその場で身長と体重を量る。身長は就学時代にお馴染みの、柱を背に気をつけ状態で頭にこつんと当てて計る例のそれである。体重計は隣に置かれ、身長計測後にそれに乗る。
「もう頭がいっぱいでいっぱいで。そのまま正面で乗ったんです」
は?
「しばらく待ってたんですが何も起こらず、なんでかな、と思ったら部長に『いや、それ違うだろ』と、素で突っ込まれました。逆向きに乗ってました。びっくりしました」
身長は柱を背に乗るものであるが、柱を正面にして乗ったそうである。そのまま10秒ほど突っ立ったまま笑うでもなく部長に突っ込まれたそうだ。
ッていうか、正面に棒があったら気づきませんか。
「いや、全く。ほんと、頭がいっぱいで。そんなものかと思い込みました。いや、体重計に注目しながら、これで体重量るんだとか思ってました。何でだろう」
バリウムにびびり過ぎ、予想外の伝説を残してくれたT青年に、ちょっとだけ重い胃袋も癒された今年の健康診断であった。

